立場の逆転
最近、よく気づく事がある。
私が思っているよりずっと、彼は私のことが好きだったんだな、と。
今付き合っている人は、私をすごく好きでいてくれる。
いつもデートや旅行に誘ってくれるし、大好きだ、可愛い、といつも言ってくれる。
愛されている。
でも、去年までの彼と過ごしてた時間、私は愛される立場じゃく、愛する、追いかける立場だった。
今、追いかけられる立場になって、彼との日々を思い出す。
私は今、あの時の彼の気持ちを体験している。
追いかけられる立場の方を初めて経験している。
追いかける立場の時に不満だった行動を、私は今の彼にしている。
でもそれは、今の彼が好きだからこそだ。
そう思うたび、ああそうか、あんな風になっていたのは私を愛してくれていたからなんだな、と彼のことを思い出す。
その時の私は愛してほしい、認めてほしいとばかり思っていて、彼の気持ちなんてどうでもいい、という思考だった。
あの時、もっと彼を信じられる器量が私にあったなら違う未来になっていたんだろうな。
でも、今の現実は好きだから、これで良いのだ。
彼は別れてもなお、私に愛を教えてくれる。人生の気付きを与えてくれる。
気づく事の充実さを感じさせてくれる。
ありがとう。
愛されたいとばかり思っていた私を、たくさん愛してくれてありがとう。
あなたが頑張ってくれたから、今私は愛に気付くことができています。
今の彼と、生涯一緒にいることになると思うけど、私は彼を一生涯、愛するのだろう。
彼の愛に気付けるから、今の彼も愛することができる。
将来、私達が住んでいるお家に彼を招待してお酒でも飲みたい。
それが最近の夢。